雑学研究

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小倉百人一首

41 〜 60
  • 恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人しれずこそ 思ひそめしか(壬生忠見)
     私が恋をしているという噂が早くも立ってしまったようだ。誰にも知られないように心ひそかにあの人を思い始めたのだが

  • 契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 浪越さじとは(清原元輔)
     固く約束したことですね。互いに涙に濡れた袖を絞りながら、あの末の松山を波が越えることが内容に、2人の仲も末永く変わるまいと。それなのにどうしてあなたの心は私から離れてしまったのでしょう

  • あひみての のちの心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり(権中納言敦忠)
     逢って契りを結んだ後のこんなに恋しくてならない心に比べると、逢わない前には物思いなどはしなかったと同じようなものだなあ

  • 逢ふとこの 絶えてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし(中納言朝忠)
     逢って契りをかわすことがまったくないのならば、かえって相手の冷たさや我が身のやるせなさを恨んだりはしないだろうに

  • あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな(謙徳公)
     あなたに見捨てられてしまったこの私を憐れと思ってくれる人もいそうにないので、私はこのまま虚しく死んでしまうに違いない

  • 由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え 行方も知らぬ 恋のみちかな(曾禰好忠)
     由良の海峡を漕ぎ渡って行く船人が、梶を失って行き先もわか、らないでいるようにどうなっていくか見当もつかない私の恋路であることだ

  • 八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えぬ 秋は来にけり(恵慶法師)
     幾重にも雑草の生い茂ったこの宿は、荒れ果てて淋しいので、訪れる人もいないけれど、秋だけは変わることなくやって来るのだなあ

  • 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけてものを 思ふころかな(源重之)
     風が激しいので岩に打ち寄せる波が自分だけ砕けて散るように、つれないあの人のために、私の心はひとり片思いの嘆きに心砕けて思い悩むこのごろであるよ

  • みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えるる ものこそ思へ(大中臣能宣朝臣)
     宮中の門を守護する兵士の焚くかがり火が、夜は燃え、昼は消えるように、私の心も夜は恋焦がれ、昼は心も消え入るほどに物思いに沈んでしまうのだよ

  • 君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな(藤原義孝)
     あなたに会うためなら命さえ惜しくはないと思っていました。こうして会うことができた今では、その命も惜しくなりこのままいつまでも会い続けたいと思うようになりました

  • かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを(藤原実方朝臣)
     このようにあなたに恋していると口に出して言うことができず、今日まで過ごしてきました。だから、あなたは知らないでしょう。伊吹山のもぐさがいぶって燃えているような私の思いを

  • 明けぬれば 暮るるものとは 知りながら なほ恨めしき 朝ぼらけかな(藤原道信朝臣)
     夜が明けてしまえば、いずれは暮れるもの。そしてまた会えることはわかっていても、あなたと別れなければならないと思うと恨めしい夜明けですね

  • なげきつつ ひとりぬる夜の 明くるまは いかに久しき ものとかは知る(右大将道綱母)
     あなたがおいでにならないのを嘆きながら1人で寝る夜明けまでの時間はどんなに長いものであるか、あなたはおわかりになるでしょうか、ならないでしょうね

  • わすれじの 行末までは かたければ 今日をかぎりの 命ともがな(儀同三司母)
     いつまでも変わらないというあなたの言葉が遠い将来まで変わらないということは難しいでしょう。ですから、こうして会えた今夜限りの命であって欲しいと思います

  • 滝の音は たえて久しく なりぬれど 名こそ流れて なほ聞こえけれ(大納言公任)
     滝の流れが枯れて、水音が途絶えてかなりの年月がたったけれども、見事な滝であったという噂は今の世に流れて、なおも鳴り響いていることよ

  • あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの 逢ふこともがな(和泉式部)
     私はやがてこの病で命を失うでしょう。せめてあの世への思い出として、死ぬ前にもう1度あなたにお会いしたいものです

  • めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな(紫式部)
     久しぶりに巡り会って、見たのがそれかどうかもわからぬうちに雲に隠れてしまった夜半の月のように、偶然に会った昔からの親しい人は、慌しくお帰りになったことです

  • 有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を 忘れやはする(大弐三位)
     有馬山の近くの猪名野の笹原に風が吹くと、笹の葉がそよそよと音を立てます。そうですよ。そのようにあなたからお便りを頂いて心が揺れ動く私ですもの、どうしてあなたを忘れることなどありましょうか

  • やすらはで 寝なましものを 小夜更けて かたぶくまでの 月を見しかな(赤染衛門)
     ためらわずに寝てしまえば良かったのに、あなたがおいでになるとおっしゃたので、とうとう夜更けまでお待ちして、西の空に月が傾くのを1人で見てしまったことです

  • 大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも見ず 天の橋立(小式部内侍)
     大江山や生野を越えて行く丹後への道は遠いので、まだその地の天橋立は踏んでみたこともありません。丹後の母からの手紙もまだ見たことはありません

  • 1〜2021〜40・ 41〜60・ 61〜8081〜100