雑学研究
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政治思想


古代ギリシアキリスト教の出現近代国家の成立社会契約説功利と自由社会主義現代
古代ギリシア

プラトン

知識
 真知(エピステーメー):真の実存(イデア)についての知識
 臆見(ドクサ):相対的知識
 →イデアの国家=実現に向かい努力すべく究極の基準
国家:哲人王による支配
 魂:理性:気概:欲望
 徳:知恵:有紀:節制
 国家:統治者:戦士:生産者
制度
 共産主義=守護者の私有財産制廃止
 教育=哲人王の育成

アリストテレス

二元論批判
 形相(エイドス):可視態
 質料(ヒューレー):現実態
  →目的論→善の多元性(cf.プラトン:至高の「善のイデア」)→階層秩序
最高善
 =幸福
 =卓越性に即しての魂の活動(倫理的卓越性・知的卓越性) 国家
 =自足的な存在を達成するのに充分なだけの数の市民の団体

キリスト教の出現

アウグスティヌス

世界:神の摂理と永久法に秩序づけられている
二つの国
 神の国:神への愛=神中心
 地の国:自己愛=自己中心
国家:必要悪(秩序維持のための強制力)
 権威は神によるものであり、抵抗権を認めない

アクィナス

目的論的自然観:本性に内在する目的の実現を志向
階層的秩序観(神の理性としての永久法による)
有機体論:固有の役割が全体の完成に寄与
国家=自然の所産→共通善を保障
現存の封建社会を神学的、イデオローギー的に正当化
 人間の本性・理性と国家の内在的価値を承認

近代国家の成立

マキアヴェリ

背景
 13〜16Cイタリアにおける都市国家の発展
 @主権を正当化する必要性
 A古典的共和主義への関心の復活
君主論
 人間観
  人間は利己的であり、各人の自由は無秩序を招来
  →君主の権力によって秩序を維持
 @運命(フォルトゥナ)
  =人間の活動の半分を支配する客観的状勢
 A徳(ヴィルトゥ)
  =運命に対処する主体的な力
  →時勢にあった行為で欲望を効果的に実現可能

社会契約説

ホッブズ

社会契約説
 人間の自然状態を設定→人間の本性を確定→共通権力の必要性を導出
→個々人の相互契約による国家の設立を論証
善悪の判断基準:主観化=共通善の否定
自然権=自己保存の自由:自己中心的
 →戦争状態
自然法←情念(死への恐怖+理性)
 =自然権を合理的に実現するための平和の条項
 @平和への努力→強力な共通権力(国家)の樹立
 A自然権の放棄
 B信約の遵守
 →絶対的主権の正当化

ロック

自然状態
 自然法が存在=平和、善意、相互扶助の状態
  自然法=理性の法、神の意志の実現
自然権=生得的権利
 生命(身体的自由)、自由(精神的自由)、財産(経済的自由)
所有権
 労働に基づく所有:各人の身体によって獲得
 貨幣の導入により、不朽原則の撤廃
政治社会の成立
 自然状態:不安定
  周知の法の欠如、紛争の裁定者が不在、執行権力がない
 政治社会
  全員一致の原始契約→共同社会形成
  多数決→立法部設立→行政部設立
 権力分立
  立法、執行、連合
 信託
  目的に反すれば撤回する抵抗権がある

ルソー

自然状態:自足的自由を享受
 人間の本性
  自己愛=自己保存への配慮
  憐憫=連帯としての感情(自己愛を中心とする)
 人間の特質
  自由の意識=人間の主体的能力
  自己完成能力
理性の獲得
 神が定めた秩序を逸脱→不平等
社会契約
 権利の全面譲渡
 譲渡する相手は共同体
 一般意志への絶対服従
  (全体意志=特殊意志の総和)
 →人民主権:抵抗権、革命権

功利と自由

ベンサム

行動の動機=快楽と苦痛
社会利益=社会構成員の利益の総計
法(=外的拘束力)による強制(国家=必要悪)
 →自由民主主義体制に寄与

ミル

快苦:質的・量的差異がある
性格:環境と道徳的自由の感情との相互作用
敵:科学的エリートの支配=自由の喪失
  多数者の専制=大成順応

トクヴィル

平等化、個人主義→一元的価値の支配
 →他者への同調(=専制権力に身を委ねる)
個人の自由を守るために
 司法権の独立
 基督教による共同的紐帯
 倫理的判断を下す訓練の場としての結社

グリーン

善=人間性の完成
人間=共同存在
自由(=積極的自由)=権利(自然権)
国家:自由を行う際の障害の除去(=道徳的義務)
 ←倫理的意志を基礎とする

社会主義

マルクス

唯物史観
 歴史発展←生産力、生産関係(所有関係)
 歴史=階級闘争史
 国家=階級支配の道具(機関)
資本論
 商品=資本主義社会の細胞形態
  使用価値=直接的欲望の充足
  交換価値=支配の目的
 労働価値説
  商品の価値=労働量(社会的平均労働)
 資本主義崩壊のメカニズム
  資本家:能率的生産
 =労働者→機械→失業者(産業予備軍)の増大
 →大量生産、購買力の低下
 =需要供給のバランスが崩れる
人間疎外論
 私有財産制下では人間の本質が否定されている
 共産主義   =人間疎外を止揚する運動
     =政治的国家からの市民社会の解放

現代

ウェーバー

資本主義
 プロテスタンティズムの禁欲的合理主義
  →職業が救いを確証できる唯一のもの
 しかし
  宗教のための営利:価値合理性(目的)
  →営利のための営利:目的合理性(手段)
 価値の相対化:人格的結合の破壊
 形式合理性の進展:合理的な即物関係
政治
 =異なる価値を実現するための手段を求めての闘争の場
 cf.共通の価値(目的)を実現する場
  政治権力
 =被治者の服従意欲(正当性)  cf.物理的強制力による恐怖
政治固有の倫理←価値の多元化、政治の弾力性
 心情倫理=目的、動機の純粋性
 責任倫理=結果責任